『ほとりの朔子』上映のため大阪入りの深田晃司監督、今夜のつぶやきです! 「シネ・ヌーヴォでの上映を終え、初対面の若い映画作家たちと一献交わし、宿につきました。 たまには、映画のことばかりではなく関係ないつぶやきを。ソローだか、マーク・トゥエインだかビアスだか、誰が言ったかは忘れたけど(あ、いしいひさいちかな)、昔の格言に「犬が人を噛んでもニュースにならない、人が犬を噛めばニュースになる」というものがあるとか。つまり報道は本質的に報じる価値があるかどうか、ということよりも、「珍しさ」「面白さ」が優先されるということ、らしい。 「現代のベートーベン」事件で、その虚像の拡散にマスメディアが手を貸したのはその典型のように思える。「耳が聴こえない」「被爆○世」と言ったプロフィールや、「広島」や「震災」に絡めたその活動は、記者が例えば会議?とかでコンセンサスを得るのにはちょうどいい具合だったんだろうな、と素人ながらに察してしまう。その影で、これはもちろん音楽の世界に限らず、地道に頑張っている人、コツコツと実績を積み上げている人は取り上げられにくかったりする。 だからマスメディアが悪い、というよりも、そもそも報道とはそういうものなんだと考えお互い付き合っていくしかないのでしょう。人間だもの、マスコミだって。 本当に、メディアリテラシーの授業は義務教育に早く組み入れて欲しいと思います」。