そんななかで7月4日に公開された『オール・ユー・ニード・イズ・キル』は、一瞬にして日本のコンテンツがハリウッドで映画化された代表例のひとつとなった。原作の『All You Need Is Kill』は、2004年に桜坂洋が集英社のレーベルで発表したライトノベルだが、それが単に映画化されたわけではない。主演はトム・クルーズ、監督は『ボーン・アイデンティティー』で知られるダグ・ライマン、そしてプロデューサーは『マトリックス』などを手がけたアーウィン・ストフである。彼らによって、1億7800万ドル(約178億円)の製作費をかけたブロックバスターとして世界に発信されたのである。しかも、その内容や興行成績は大成功と呼ぶにふさわしい結果となった。